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press release

2024.10.25

取材

エコ素材で変わる日常アイテム ファイン株式会社の竹の歯ブラシ

★環境PR取材★

ファイン株式会社

ファイン株式会社は、ベビー用から介護用までの一般的な歯ブラシから、生分解性樹脂を使ったエコな歯ブラシ、MEGURU(メグル)シリーズまで多様な製品展開を行なっている。今回は、ファイン株式会社の代表取締役社長である清水直子さんに、環境に配慮した製品の立ち上げ背景や環境問題への想いなど詳しくお話を伺った。

代表取締役社長 清水直子さん

  • 土に還る歯ブラシ MEGURUシリーズ

竹を使用した「MEGURU」シリーズの歯ブラシは、植物が育ち、製品となり、使用後には大気や土に還るという、自然の循環「巡る」をコンセプトに生まれたブランド。素材の選定から製品の廃棄に至るまで、徹底的に環境への配慮がなされている。歯ブラシの柄はポリ乳酸樹脂と竹の粉末をブレンドした素材で作られており、燃焼時の二酸化炭素排出量が少なく、環境に優しいものとなっている。竹製にこだわっている理由は、歯ブラシの柄に向いていたということと、放置竹林をなんとかしたいという動機からだそう。手入れの行き届いてない放置竹林は、土砂災害の懸念や 獣害に繋がるなどにおいて問題である。竹の資源を有効に活用し、製品化することで地域と環境に貢献されるだろう。

竹藪 【ファイン株式会社提供】

「MEGURU」シリーズの竹の歯ブラシは、4種類(豚毛、花馬毛、ひまし樹脂毛、超極細毛)を展開。購入者のライフスタイルに合わせて、毛の種類を選択できることが特徴だ。

全4種類の歯ブラシ【ファイン株式会社提供】

  • その他の取り組み

また、企業や自治体からの依頼で、地産地消の樹脂を開発するお手伝いも行なっているという。その土地ででた、植物など廃棄せざるを得ないものを供給してもらい、粉砕し、樹脂にして歯ブラシなどに生まれ変わらせるという、ストーリーのあるアメニティを製造している。製品によって作られた背景が違う非常に面白い取り組みだ。

また現在、歯ブラシ以外に力を入れているのは、ゴルフのティーだという。ゴルフ場は自然豊かな場所にあることが多いため、ゴルフ場ではサステナビリティへの取り組みが求められている。そのため、ゴルフで使用される道具も今後、環境配慮が求められるだろう。そのような中で、すでにファイン株式会社は取り組みを一歩進めている。

ゴルフティー【ファイン株式会社提供】

  • 強い使命感が原動力

環境問題に目を向けて製品開発を行うことになった清水さんの意識はどこからきているのだろうか。きっかけは清水さんの身内がアトピーを患っていたことだという。健康と環境の関係のつながりを知り、歯ブラシメーカーとして環境に優しく、かつ健康に配慮した製品作りの必要性を強く感じたそうだ。生分解性樹脂を使った竹歯ブラシを販売し始めた当初は、エコ製品としての反響はあまり大きくなかったという。一度は製造を停止したものの、化学物質過敏症の方々のニーズを知り、その方々に寄り添った形で販売を再開することに。化学物質過敏症とは、日常的に使用されている化学物質などに反応し、様々な症状を引き起こす。「もしファインさんが辞めたら、磨ける歯ブラシがなくなる。」といった切実な声が、清水さんは忘れられないという。「一度聞いてしまったからには、辞められない。」そんな想いで続けてきたそうだ。

次第に竹の歯ブラシは、化学物質過敏症の方々の「唯一使える歯ブラシ」としての必需品になっていたことが伺える。清水さんにとって、化学物質過敏症の方々の声が挑戦を続ける原動力になり、強い使命感につながった。

  • 環境に対する想い

早くから環境問題へ取り組んでいたファイン株式会社だが、近年、消費者側の意識の変化も感じているという。環境配慮型の製品に対しての関心が高まり、「こういうものに切り替えなくてはならないですよね。」などといった声を聞くようになったそうだ。また、清水さん自身も生活をする上で、「ご飯を作るだけでゴミが大量に出る。テイクアウトをするにしてもゴミが出る。人間が生きていくということはこんなにプラごみが出るのか。」と感じているという。こうした日々の生活から感じていることが、問題意識となり、企業としての責任を強くさせているのではないか。だからこそ、清水さん率いるファイン株式会社は環境問題に対して真剣に考え、努力をし続けていることが見て取れる。

【ファイン株式会社提供】

  • 取材を通して

今回、清水さんと対談し、地球環境への熱い思いと強い意志を感じた。「聞いてしまった、現実を知った以上、見過ごすことができない。」そのような清水さんの責任感のある人柄が対話を通して伝わった。また、環境への想いは、単なるビジネスの一環ではなく、未来のためにどのように製品を作り、どのように持続可能な社会を築くかという大きな使命感から生まれたものであることが、ファイン株式会社の一貫した姿勢から感じ取れる。

ファイン株式会社は、竹の歯ブラシ製造を一時停止など様々な困難に見舞われながらも、「辞めない」ことを選び、挑戦を続けてきた。現在のMEGURUシリーズは、その努力と試行錯誤の結果、環境にも人にも優しい製品として成長している。これまでの努力が、環境問題に対する社会の意識の変化とともに、再び注目を始めていることは、持続的な努力の証ではないだろうか。

代表取締役社長 清水直子さん

【ファイン株式会社】

HP: https://www.fine-revolution.co.jp/

インスタグラム:https://www.instagram.com/fine_oralcare/

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