酒粕を「スーパーフード」へ認知度と魅力を高めるKIKKAの取り組み
株式会社ReLu
株式会社ReLuは、酒粕を商品としてアップサイクルするブランド「KIKKA」を展開している。今回は、酒粕をアップサイクルする魅力について広報の髙橋教子さんにお話を伺った。
KIKKA
「KIKKA」は、株式会社doki dokiから株式会社ReLuに事業承継された。この事業承継は、創業者の想いに基づき、酒粕のアップサイクルという使命を受け継いでいる。「KIKKA」は、酒粕を現代のライフスタイルに合わせた商品にアップサイクルし、もっと身近にすることを目指している。
KIKKA製品
酒粕の魅力と課題
日本酒の製造過程で副産物として生成される酒粕は、豊かな栄養価と華やかな香り、深い味わいといった、多くの魅力を秘めている。たんぱく質や食物繊維、ビタミンB群、アミノ酸など私たちに欠かせない栄養素はもちろん、皮膚の真皮膚のコラーゲンを増やす作用があるa-EG、メラニン生成の抑止効果があるコウジ酸、コレステロール排出促進や肥満抑制効果のあるレジスタントプロテインといった美容と健康に効く栄養素がたくさん詰まっているという。酒粕は、日本スーパーフード協会が日本で優先して推奨したいスーパーフード「ジャパニーズスーパーフード」として選定されている。
一方で、酒粕は漬物の材料や加工食品、飼料・肥料など多くは再利用されているが、引き取り手が見つからなかった分は廃棄せざるを得ないケースも少なくないとのこと。引取先が見つかった場合でも、酒造側で物流コストを負担しなければならず、日本酒業界は小規模な所が多いことからコスト面で大きな負担になっているという。また、酒粕は水分が多く保存が難しいため、再利用や廃棄にも手間とコストがかかる。これらの課題に対し、「KIKKA」は酒粕のアップサイクルに着目し、酒粕を高付加価値商品として生まれ変わらせることでその価値向上を目指している。
酒粕
KIKKA「酒粕×糀甘酒」
酒粕パウダー
KIKKAの商品の特徴は、酒造から直送される新鮮な酒粕を低温で40時間以上かけてパウダー化した酒粕パウダーを使用していることだという。これにより、酒粕の栄養を極力損なうことなく、アルコール分は0.2%と超微量に。また酒粕自体、風味やくせがあるがパウダー化することでより美味しく食べやすくしている。
酒粕パウダー自体も商品として販売されており、飲み物や料理に簡単に混ぜることができ、習慣的に続けられるだろう。髙橋さんのオススメは、スムージに入れることだそうだ。酒粕パウダーを入れたスムージーはコクが出て、くせがなく美味しく飲めるという。他にも、ヨーグルトに振りかけたり、料理の隠し味にも使えたりする。手軽に酒粕の栄養を摂ることができるのもKIKKAの特徴の一つだ。
酒粕パウダー
栄養と美味しさ、環境にも優しい選択
髙橋さんは、酒粕の良さを人々に知ってもらうことで、“酒粕ブーム”を起こしたいという。「酒粕は発酵の力で生まれた豊富な栄養を含んでおり、日本酒の風味を含んだ独特の美味しさと国産の特性を持っている。その価値は非常に高く、スーパーフードとしてもっと評価されてよい存在だと思っています。」と語った。酒粕は日本の食材を基に作られ、生産のために環境負荷も少なく、再利用の観点からも環境に優しい存在。髙橋さんは、「KIKKAの酒粕フードは、まずは美味しく食べていただいて、お客様の健やかで美しい毎日をサポートすることを最優先に考えています。その結果、環境にも優しい選択となることを目指しています。」と述べた。美味しい選択が環境に優しい選択に繋がる、“酒粕ブーム”が巻き起こる日も近い。
酒粕×糀甘酒
酒粕グラノーラ プレーン
KIKKA HP: https://kikka-japan.com/
KIKKA Instagram: https://www.instagram.com/kikka.japan/