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2024.08.16

取材

廃材から生まれる宝物 環境にも人にも優しいジュエリーブランド RINMO(リンモ)

RINMO

  RINMO(リンモ)は、廃材で「一生モノで一点モノ」の宝を生み出す、神戸発のジュエリーブランド。今回はブランドを立ち上げた、代表の砂田さんに想いやブランドの特徴についてお話を伺った。

RINMO代表 砂田安菜さん

RINMO代表 砂田安菜さん

純度99.9%のリサイクルシルバー

 RINMOの特徴的な素材であるリサイクルシルバーは、廃棄される家電やレントゲン写真から回収・精製して作られたもので、環境負荷が低いのが特徴である。砂田さんは、製品の制作過程で環境を傷つけることや誰かが苦しむことがあってはならないと考えている。貴金属を採掘する鉱山では労働環境や児童労働が大きな問題となっており、リサイクルシルバーはそれらの問題に依存しない素材だ。

 さらに、RINMOが使用しているリサイクルシルバーは純度99.9%のピュアシルバーのため、アレルギー反応がかなり起きにくい。純度の高さと美しい輝きを持つリサイクルシルバーを用いることで、持続可能性と高品質を両立させたジュエリーを提供している。

リサイクルシルバーのアクセサリー【RINMO提供】

リサイクルシルバーのアクセサリー【RINMO提供】

アクセサリー

メガネフレームの端材を宝石に

 近くにあるメガネの工房からメガネ製作で生じる「セルロースアセテート」という植物由来素材の端材が多数廃棄されているという情報が砂田さんの耳に入った。砂田さんは再利用できる端材でアクセサリーを作りたいと思っていたところで、その端材をアクセサリーとして甦らせたいと奮闘した。

 セルロースアセテートは、溶解して加工することができないため扱いが難しいという。メガネフレームの端材を一つ一つ手作業で削り出し、研磨してジュエリーに仕立て上げる。職人によって磨き上げられたメガネフレームの端材は、もはや端材であったとは思えないほどの洗練された輝きを放つ。

 メガネフレームの端材を使うことは廃棄物を削減できメガネ工房にも良い影響を与えている。端材をジュエリーとして再利用をすることで、廃棄物の削減と新たな価値の創出を実現させている。砂田さんは、「みんなにとって良い循環を生み出したい。」と述べた。

メガネフレームの端材

メガネフレームの端材 

メガネフレームの端材を使用したリング

メガネフレームの端材を使用したリング

RINMOの立ち上げ

 砂田さんは、廃棄問題に取り組みたいという想いと物作りへの情熱から、2023年にジュエリーブランド「RINMO」を立ち上げた。

 RINMOを立ち上げる前は、イタリアや日本でデザイナーとして働いていたという。砂田さんは、クライアントの課題を解決している一方で、本当に解決したい社会課題には何も変化がないと感じていた。さらに、社会の課題を作り出すことに加担しているかもしれないというジレンマも抱えていた。そんなジレンマに悩みながらも「デザインで社会を前進させたい」という強い思いで独立を決意したとのこと。砂田さんのこの強い意志がRINMOの立ち上げに繋がったと言える。

物が溢れる世界に価値あるものを

 もともとプロダクトデザインを手がけていた砂田さんは、ものを作る仕事には大きな責任が伴うと感じている。とあるプロダクトデザインのコンペに出品した際、審査員から「こんなに物が溢れている世界の中に、本当にこれは生み出す意味があるのですか?」と問いかけられ、砂田さんの心に深く響いたという。砂田さんはそれ以来、生産する上での環境負荷以上の価値や意義を生み出すことが重要だと考えるようになったそうだ。RINMOは、単なる製品ではなく、社会に大きなインパクトを与えることができるブランドを目指している。

 また、砂田さんは、環境に優しい製品であることと同時に、美しいデザインを追求している。RINMOのジュエリーは、見た目や形でときめきを感じ、長く大切にするモチベーションを提供する。「消費サイクルが早い現代社会の中で、心から良いと思うものに出会えれば、それを長く使い続け、次世代に受け継ぐことができると信じています。そして、次世代にストーリーと一緒にジュエリーを受け継いで欲しいです。」と砂田さん。そんな砂田さんのビジョンは、廃材を使ったプロダクトを通じ日本の廃棄0にすることだ。

RINMO代表 砂田安菜さん

RINMO代表 砂田安菜さん

【RINMO】

HP: https://rinmo.jp/

Instagram: https://www.instagram.com/rinmo_official/

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