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2023.10.15

AIT「芸術分野から考える、気候危機へのアクション」を開始 ギャラリー気候連合(GCC)による「脱炭素アクションプラン」日本語版 ver.1 をリリース!

NPO 法人アーツイニシアティヴトウキョウ

気候危機とアート

NPO 法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト] は、気候危機と芸術、その影響に関する情報を、可能な限り広く人々と共有し、気候危機に関する認識と意識を高め、持続可能なアートセクターをつくるためのアクションを行っていきます。

私たちの生きる時代はいま、気候危機問題の真っただ中にいます。アートは、産業のさまざまな垣根を超えて、人々の心に影響を与え、私たちが直面する問題に対して創造的な解決策を提供し、より広いシステムの課題や気候危機の原因に取り組む力を備えています。

GCCの「アクティブ・メンバーシップ制度」

芸術セクターから社会全体へ、ポジティブなメッセージを発信するための第一歩として、2021 年に AIT はイギリスで始動したギャラリーや芸術機関による気候危機アクション「ギャラリー・クライメート・コアリション [GCC] (ギャラリー気候連合)」に加入、2023 年 5 月には「アクティブ・メンバー」に認定されました。

AIT は、芸術文化に携わる一員として、私たちが活動する分野を持続可能にしていく責任があると考えます。そこで、GCC アクティブ・メンバーとしての活動に加え、気候危機とアートについてひろく考える場や国内外のネットワークをつなぐ場の創出を目指し、2 つのアクションを開始します。

AIT による 2 つのアクション
1)GCC による「非営利団体・公共団体のための脱炭素アクションプラン」日本語翻訳の一部をリリース

非営利団体・公共団体のための、脱炭素アクションプラン

GCC が 2023 年に発行した「Decarbonisation action plan for non-profits and institutions」(日本語訳:非営利団体・公共団体のための、脱炭素アクションプラン)は、気候正義の原則と最新の気候科学にもとづき、緊急かつ効果的な気候変動対策を行いたいと考えている非営利または公的な視覚芸術セクターの方々をサポートするために策定されました。
アートに携わるさまざまなメンバーや団体が、気候変動問題に対してどのように取り組むべきか、その目標をわかりやすく確認し、実践するためのツールとして機能するものです。AIT は GCC の協力を得て、文書の抜粋を日本語に翻訳、再構成をして公開します。(今後、全文翻訳も予定しています)
日本語版ダウンロードはこちら ☞ [PDF]
英語の原文はこちら | English ver. ☞ [PDF]

2)気候危機とアートのアクションについて共に考える仲間を募集中

AIT は「気候危機とアートから考えるアクション」をテーマに、スタディーセッション(招待制・少人数)を 2023 年 6 月から開催しており、今後は、ラウンドテーブル(一般公開)も開催予定です。
活動に賛同される方や今後のご案内を希望する方は、以下のボタンから必要事項をご入力ください。今後、一般公開のイベントなどの準備が整いましたら、ご登録いただいたみなさまに、順次ご案内を差し上げます。
ご登録はこちら

スタディーセッションは、日本で活動するギャラリスト、美術館やアートスペースのキュレーター、行政の文化政策担当者やアーティストなどを対象に開催。GCC による気候危機への具体的なガイドラインを学ぶほか、海外の事例も参考にディスカッションをいます。
日本のアートセクターは、積極的な環境コミットメントをどう実践していくことができるのでしょうか。日本の文脈、環境への意識、文化やアート産業の現状を共有しながら、芸術分野から具体的にどのようなアクションを起こせるか、参加者とともに考えます。

スタディセッション

[スタディセッション]
時期:不定期開催
会場:代官山 AIT ルーム(東京都渋谷区)、都内ギャラリーほか
対象:キュレーター、ギャラリスト、アーティスト、アート・マネージャーほかアート関係者や芸術分野のプロジェクトに携わる方(今後、一般公開のイベントを開催予定)
主催:NPO 法人アーツイニシアティヴトウキョウ [AIT/エイト]

サポートのお願い
AIT では、気候危機とアートのプログラムを支援くださる個人・企業のみなさまからのご寄付やサポ
ートを随時募っています。また、アートの体験や学びを通して気候危機について考える研修プログラ
ムのご提案も承ります。ご相談は、otoiawase@a-i-t.net までお問合せください。

⚫ Gallery Climate Coalition(GCC)とは?
ギャラリー・クライメート・コアリション|Gallery Climate Coalition(ギャラリー気候連合)は、ロンドンを拠点とするギャラリストやアート関係者によって 2020 年に設立された非営利団体。深刻化する気候危機に対して、アート界ならではの対応策やガイドラインを打ち出し、新しい試みを続けています。賛同メンバーは 900を超え、ベルリン、ニューヨーク、台湾、ロサンゼルスとイタリアの各都市でも GCC 支部が活動しています。
(AIT は 2021 年に GCC に加入)https://galleryclimatecoalition.org
⚫ GCC の活動の目的
GCC (Gallery Climate Coalition)では、2030 年までにビジュアルアートセクターの温室効果ガス排出量を最低50%削減すること、そして「ゼロウェイスト(ゴミをゼロにする」実践を促進することを主な目標として掲げています。持続可能な芸術セクターをつくり上げることが GCC のビジョンです。
⚫ GCC の「アクティブ・メンバーシップ制度」について
GCC は、加入メンバーのうち、環境責任に向けて効果的なステップを踏んでいる組織や個人に対して「アクティブ・メンバー」として正式に認可する取り組みを 2023 年春より開始しました。2023 年 5 月 10 日に最初のアクティブ・メンバーを発表しました。この取り組みは、環境責任に向けて効果的なステップを踏んでいる組織や個人を称えることを目的としています。初回アクティブ・メンバーには、78 のアートギャラリー、美術館、NPO や団体が名を連ねており、なかにはアートバーゼルやフリーズ、クリスティーズ、MoMA、カムデン・アーツセンターやテート美術館があります。日本からは、AIT がアクティブ・メンバーとして登録されました。
アクティブ・メンバーは、以下の 3 つの主要なアクションを組織で実践することが求められます。

  1. CO2e レポートまたは監査の実施
  2. 組織内のグリーンチームの設立と運営
  3. 環境責任ステートメントの公開

⚫ AIT とは
現代アートと視覚文化を考えるための場作りを目的として、2001 年に設立した NPO 団体。(2002 年法人化)。個人や企業、国内外の文化機関、財団あるいは行政と連携しながら、現代アートの複雑さや多様さ、驚きや楽しみを伝え、それらの背景にある文化について話し合う場を、さまざまなプログラムを通じて創り出しています。現代アートの教育プログラムをはじめアーティスト・イン・レジデンス事業、展覧会、ワークショップ、シンポジウムなどを手がけ、これまでの知識や国際的なネットワークの蓄積を活用して、先駆的、独創的、国際的なプログラムを提供します。https://www.a-i-t.net
AIT による環境責任声明(ERS)
https://www.a-i-t.net/admin/wp-content/uploads/2023/06/AIT_Emvironment_Statements_202306.pdf

AIT の 2022 年カーボン監査

AIT の 2022 年カーボン監査

関連情報
申込受付中!【シンポジウム】信州 Arts-Climate Camp〈会議〉第3回
「地球の今、美術館の明日 ~持続可能な未来をめざして~」
(AIT が登壇します)

日時 2023 年 11 月 23 日(木・祝)13:30~16:00
会場 長野県立美術館 入場無料 *予約制/オンライン配信有

【講演】「ギャラリー気候連合の実践と、求められる転換」
塩見 有子(NPO 法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT]理事長)
【ディスカッション】「サステナブルな長野県のアート/ミュージアムに向けて」
出演:塩見有子、金井直(信州大学人文学部教授/信州 AC アドバイザリーボード)、ロジャー・マクドナルド(AIT プログラムディレクター/信州 AC アドバイザリーボード)、松本透(長野県立美術館館長)、中嶋実(小海町高原美術館 学芸員/シンビズム ワーキンググループ長)

主催:信州アーツカウンシル、信州大学人文学部、長野県立美術館、一般財団法人長野県文化振興事業団、
長野県 令和5年度文化庁文化芸術創造拠点形成事業
詳細・申し込みはこちら https://note.com/artsclimate_camp/n/n3e442acaf12f

関連イベント

申込受付中!【アート講座】TOTAL ARTS STUDIES2023 秋冬プログラム
ロジャー・マクドナルドによる「ディープ・ルッキング – エネルギー論とアートスペースの未来」

AIT の教育プログラム「TOTAL ARTS STUDIES」では、秋冬プログラムとして、不安定な時代の中、アートへの深い観察が人間の意識をどのように拡張してきたか、未来を切り拓くヒントを探るアート講座を開催します。セッション内では、気候危機と社会規範の分断の時代における「芸術とアートスペースの未来」についても考えます。

インストラクター:ロジャー・マクドナルド
(TOTAL ARTS STUDIES プログラム・ディレクター / フェンバーガーハウス館長)
日程 2023 年 10 月 24 日(火)、10 月 31 日(火)、11 月 7 日(火)全3回
会場 代官山 AIT ルーム(東京都渋谷区)
料金 ¥28,500(税込)定員あり、先着順
* 料金には、レクチャー代金のほか、オンデマンド・アート講座 TAS プレミア「崩壊の時代の芸術体験」コース(全 24 レクチャー / ¥13,200 相当)、各セッションにつき 1 ドリンクが含まれています。

主催 NPO 法人アーツイニシアティヴトウキョウ
詳細・申し込みはこちら https://www.a-i-t.net/events/13967/

[ 本プレスリリースに関するお問い合わせ、取材の連絡はこちら ]
NPO 法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]
担当:グリーン・チーム
Email otoiawase@a-i-t.net

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